日本には54機の原発がある。
このうち8月25日の時点で運転中は13機にすぎない。
この13機も来年夏前までにすべて定期点検に入る。
このまま定期点検済み原発の運転再開ができない状態が続けば、
来年夏にはすべての原発が運転停止になる。
東北地方太平洋沖地震と巨大津波、
およびそれによって発生した福島第一原発の苛酷事故によって、
それまでの原発安全基準は完全に破綻してしまった。
現時点において国内のすべての原発は、
安全性が確証されていない状態にある。
安全性が確証されていない原発は運転されてはならない。
この原則からすれば、
停止中の原発の運転再開が不可であるだけでなく、
運転中の原発も止めなければならないはずである。
しかし運転中の原発を止める権限はどこにもないので、
止まらないのである
(浜岡原発は、菅首相の要請を受けた中電自体の判断で止められた)。
原発立地県の知事と立地市町村長は、
運転中の原発を止める権限はないことにかこつけて、
すべての原発を止めるかどうかという
やっかいな問題から逃避しているともいえる。
定検済み原発の運転再開は認めないとしながら、
定検済み原発よりも危険性が高いはずの運転中の
原発を止めることを要求しはしないからである。
定検済み原発の運転再開の動きが唯一あったのが、
九電玄海原発である。
ここは、運転再開の同意が必要な地元首長は
佐賀県知事と玄海町長の二人だけで、
二人とも運転再開に積極的だった
(玄海町を除く周辺市町村はこぞって再開に反対していた)。
電力会社・推進派にとって絶好の条件だったのだが、
九電のヤラセ問題の発覚で頓挫してしまった。
その上に佐賀県知事と玄海町長は原発マフィアの一味であることが露見し、
いまや玄海原発は、運転再開からもっとも遠い存在になってしまった。
運転再開には新しい安全基準が必要である。
それは、今回の地震・津波とそれが原発(福島第一だけでなく、
福島第二、女川、東通、東海第二も含む)に及ぼした影響を厳密に検証し、
そこから得られた知見が反映されたものでなければならない。
さらに、新しい安全基準が社会の信頼を勝ち得るには、
これまで原発政策を壟断してきた原発マフィアたちが
策定作業から完全に排除されねばならない。
策定のための時間も数年は必要だろう。
もっと根本的な問題もある。
日本地震学会の会長は、
「今の地震学であらゆる地震の起こり方を想定することは難しい。
何が起こるかわからないということを今回、学んだ」
(朝日新聞8月17日)と述べている。
各原発サイトにおける最大地震がどれだけの規模になるのか、
わからないということではないか。
そうだとすると、安全基準を決めることなど、どだい無理である。
現在準備されているストレステストなるものは、
当然のことながら今回の地震・津波と原発事故から
得られるべき知見を反映させることができないし、
原発マフィアの頭目である電力会社が実施し、
子分の保安院が審査する仕組みだから、
結果について社会の信頼を得ることは難しいだろう。
ストレステストの結果には拘束されないと明言している立地県の知事もいる。
まやかしの暫定基準のようなものでカモフラージュしつつ、
実際はカネと圧力で地元自治体から運転再開の同意を取り付けるという、
従来型のやり方も、もちろん不可である。
ではどうすればよいのか。迂遠なようでも、
原発・エネルギー政策の基本方向を決めることである。
原発の新増設と老朽原発の延命はありえず、
原発を主要電源として維持することは不可能である。
温暖化防止のためのCO₂排出削減も必須である。
この二つの必然を前提にすれば、
論点は、脱原発のスピードと、脱原発にいたる過程で
どの電源にどれほど依存すべきか、ということに絞られる
(これらの問題についての私見は改めて示す)。
現実を踏まえて考えるならば、
将来の原発・エネルギー政策についての
選択の幅はあまり広くはない。
一定の時間をかけて誠実に議論すれば、
合意形成は十分に可能である。
この合意をバックにして、
立地県・市町村の首長・議会・住民と徹底的に議論し、
最終的に運転再開の同意が得られた原発だけを運転再開することにすればよい。
安全確証のない原発を短期間にせよ運転しようとすれば、
手続きと内容の両面でこれくらいの周到さが求められて当然だろう。
政治(政府、政党、官庁)が、
この二つの合意形成のリーダーシップを取るべきなのだが、
現実はそのようにはまったく動いていない。
政治の主流は、無為無策か無関心である。
それは表向きだけで、事態をわざと放置して
全機運転停止の可能性を高め、電力不足到来の危機を煽って、
安全確証なき運転再開に持ち込もうとしているのかもしれない。
それをさらになしくずしの原発維持・推進に繋げようとする魂胆もあろう。
一か八かの瀬戸際政策である。
他方で脱原発派の中には、全機運転停止を機に
一気に脱原発が実現されるという期待もある。
しかし、速やかな脱原発には大賛成だが、
全機運転停止に乗っかった即時脱原発は、
性急すぎる。あまりにも準備不足であり、
結局は立ち往生してしまう危険性が高い。
# by hamanatume | 2011-08-27 17:33 | no nukes
〈さよなら原発1000万人アクション〉の一環として、
9月19日に全国各地で集会とパレード
(私としてはデモと表記してほしいのだが)が行われる。
東京と愛知の場所と時間は、以下のとおりである。
東京 場所 明治公園(新宿区霞ヶ丘町6)
時間 13:30〜 〈集会&パレード〉
愛知 場所 白川公園(名古屋市中区栄2丁目)
時間 13:30~ 〈集会&パレード〉
各種の世論調査では回答者の7割以上が将来の脱原発を支持している。
しかしそれが脱原発に直結するわけではない。
脱原発実現の最善の方法は、政府の決定・議会の同意といったかたちで、
政治が決めることである。
しかし現状でそれに期待することはできない。
福島第一原発の事故から半年近く経つのに、
将来の原発・エネルギー政策についての本格的な論議が、
政府や主要政党のどこにおいても始まっていない。
その理由の一つは、政治が機能マヒしていて、
本来とりくむべき課題を放置していることにあるが、
それに加えて、いまなお原発の維持・推進を
もくろむ勢力が意図的に問題の先送りを計っているからである。
彼らにとっていまは、この問題を論議するには
あまりにも条件が悪いからである。
この消極的無作為と意図的無作為に加担する者が
圧倒的多数であるから、
政治の場で将来の原発・エネルギー政策についての論議がほとんどないのである。
この状況が大きく変わらないかぎり、
政治による脱原発の決定など、夢のまた夢である。
ここは、市民が結集し、集会とデモという、
身をもって行うもっとも直接的で重みのある方法によって、
脱原発の断固とした意思を表示することが重要である。
# by hamanatume | 2011-08-26 17:48 | no nukes
「原子力発電はクリーンで安全、電気の3分の1が原発の電気」と
さんざんPRされてきました。
さすがにこれは、フクシマ原発事故が起きてからはいわなくなりました。
ところが最後の砦「原発無くしたら電気が足りない」キャンペーンは
大々的に行われ、その一つが「でんき予報」です。
「でんき予報」は予想最大電力と供給力、余裕率とあり、
余裕率は10%程度に保たれていますが、
他の数字は毎日変わっていることに気がつきます。
でも、予想最大電力が変わるのは理解できますが、
供給力が変わるのはどうして?
答えは単純です。その日使われる電力を予想(予想最大電力)し、
余裕を見込んで率(余裕率)を決め、
発電量(供給力)を決めているのです。
それが証拠に8月2日の予想最大電力は2120万KW、
供給力は2380万KWに対し、
一週間後の8月9日は予想最大電力2570万KW、
供給力は2844万KWですから、
2日の供給力2380より、
9日の予想最大電力が2570と
大きくなってしまったにもかかわらず、
ちゃんと余裕はあるのです。
中電の方もこのことを認め
「余裕があることを分かってほしいだけです」だって!
こんなスリカエはもういいかげんに止めてよね!
# by hamanatume | 2011-08-23 17:55 | no nukes
福島第一原発の事故は未だに収束の兆しさえも見えず、
放射能汚染は広がっています。
この事故で明らかになったことは
「危険性はいつか現実のものとなる」ということ。
原発は大量の放射能を作り出してしまうシロモノですから、
そもそも原発など造らなければ一番安全で、これが予防原則です。
今問題になっているセシウムによる食品汚染も同じようなことが起きています。
政府は輸入食品に対してのみ
370(ベクレル/kg/ℓ単位は以下同じ)の規制値しか決めていなかったのを、
事故が起きあわてて暫定基準値を決めました。
ですがこの値とてもおおざっぱで、水や牛乳は200、
野菜や穀類、肉、卵、魚は500となっています。
ところが、ドイツの放射線防護協会では
子どもの食品に対しては4、
ベラルーシでは幼児食に対して37と注意を払い、
チェルノブイリを経験したウクライナでは
内部被ばくにより被害が拡大したことを踏まえ
水は2、牛乳100、野菜40、穀類20、肉200、
卵6、魚150と基準を厳しく設定することで
国民の健康を守ろうとしています。
「ただちに健康への影響は・・」と
言葉をスリカエ!予防原則など無視!
フクシマからもチェルノブイリからも学ぼうとしなかったことで
事故は収束できようもありません。
# by hamanatume | 2011-06-23 18:05 | スリカエ
週刊誌を何冊か買いこんで読んでいます。
その中でジャーナリストの田原総一郎氏は
「原子力は安全だと思い込んでいた」と
書いていますが、その文の最後で
「今後日本で新たに原子力を作ることは難しくなるだろう。
では、日本の電気をどう賄うか。
基本構造から考えるべき時が来た」と結んでいます。
彼はジャーナリストだろうかと思ってしまいました。
原発が無くても電気は余っているという
事実を知らないはずはありませんからね。
だから、それを認めないだけです。
認めると原発の存在理由が
無くなってしまうからだと思いますが、
それでは彼は困るのでしょうね。
彼の立ち位置が分かります。
さらに作家の伊集院静氏は
「原子力発電を認めたのは、
私たち日本人一人ひとりの総意である。
皆が認めて原発は国のエネルギーの三割近くを担ってきた。
その恩恵に与ったのは私たち日本人である。
それをまるで勝手にお上がやったように言うのは
間違いである。」と書いています。
バカヤロー!と叫んでカエルでもヘビでも投げつけてやりたいぜ!
原発立地反対で38年間も闘った人々が
いることも、たった一人で用地を絶対に売らなかった人が、
どれほどの苦労を背負いこまされてきたことか。
そもそも事故を起こした福島原発にしても集中立地を
しなければならないのは、立地を押し付けられる
地元の反対が強いから新規立地ができなかったことが原因なのだ。
問われれば認めなかったのです。
問われなかったから大多数が何も言わないから認めたとして
お上が勝手にやってしまったのです。
そして、原発はエネルギーの三割・・・とやはりありますが、
これは無知か傲慢だからかしら?
テレビや新聞で原発は止めたいけれど
止められない(エネルギーの3割をまかなっている)を
盛んにPRしていますが、これは真っ赤なウソ!
これまで原発は安全と盛んにPRしてきたのですから、
当たり前ですけどね。
ところで、環境先進国のドイツは
フランスから電気を輸入していると
これも盛んにテレビでPRしていますが、
これも真っ赤なウソ!です。
ドイツとフランスは電気の輸出入をしていますが、
ドイツからフランスに輸出している
電気の方が多いのが実情です。
テレビや新聞を信じてはいけないのです。
「この国を信じてる」とテレビが言うと
「この国を案じてる」とつぶやいています。
# by hamanatume | 2011-04-15 21:48 | no nukes
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